体操、運動、年齢を重ねると無理って思っていませんか？

年齢を重ねていくと次第にあちこちの関節が痛くなったり、どこか体に支障が出てくるものですが、こうした年齢による体の不調を作り出さない、また現状を維持する、少しでも回復させるために、多くの方が日々無理なく行っている運動に「太極拳」があります。

若い人は筋肉も体力もあり、色々な運動にチャレンジできますが、年齢を重ねると心臓に負担がかかるという事から激しい運動が出来ない人もいますし、膝や腰などに痛みがあり、ウォーキングなどもなかなか難しいという方がいます。
こうした方でも、ゆっくりとした動作で行う太極拳は、筋力をしっかりと維持、向上させ、体幹も整える運動となりますので、高齢者の方々に注目されている運動なのです。

自治体などでもこうした太極拳の健康への効果を期待し、町をあげて太極拳を行うなど、高齢者の体力づくりなどのため、教室を開いたり毎日太極拳を取り入れた体操を行う場所を設ける等積極的な取り組みが行われている所も出てきています。

誰でも、一人でも、どこでもできる太極拳の魅力

太極拳は激しく動き回るような運動ではありませんし、何か道具が必要という運動でもありません。
つまり、介護施設にいようが自宅にいようが、また病院で内臓系の病気などをされている方でも、医師が運動などを行うように、リハビリするようにという事であれば、毎日の体操などに取り入れることができる運動といえます。

姿勢を保持し形を整えながら、次の動作にゆっくりと連動する、これが太極拳の動きです。
虚弱となっている筋力でも、その先、要介護状態、要支援状態とならないように、介護されない予防策として太極拳を取り入れている教室なども多く、またデイサービスなどの介護施設でも現在の状態から介護支援度が高くならないように、太極拳を行うという所も多いのです。

身体の衰えをこれ以上進ませないために行う、高齢者向けの太極拳は、自分の体力、筋力に合わせて自由に行う事が出来るため、自宅や施設などでも行う事が出来、身体機能を回復させる、維持するという事を目的に行うものです。
実際に太極拳の体操などを取り入れている施設などでは、この運動を3ヵ月程度継続的に行った高齢者に大きな身体能力の向上が見られたといいます。

ベッドに座っている状態から一人で立ち上がる事にかなりの時間がかかっていた高齢者については、立ち上がる時間が短くなったといいますし、目を開いたまま片足を上げて立っていられるという時間が長くなったという方もいます。

太極拳を行う時間を楽しみにされている方も多い

街や地域でこうした太極拳への取り組みを行っている地域では、多くの高齢者がこの時間になると広場などに集まり、楽しく太極拳を行っています。
通常のウォーキングなどの運動はちょっと自信がないという高齢者の方々も、太極拳は同じ場所にとどまって行う運動であり、また自分の筋力に応じて緩やかに行う事が出来るため、積極的に参加されているようです。

何かを行うという目的を毎日持っている、毎日とは言えなくても週に何度かこうした運動の機会をもうけ、運動をしっかり行うというのは、生活の中にはりを持たせることにもつながり、高齢になった方々の生活リズムの向上にも役立っているのです。