家族に問題を残したくない!
これまでの人生で一生懸命築いてきた財産が原因で、自分の死後に大切な家族が揉めてバラバラになってしまう…という相続問題はよく起こる話です。
相続や遺産分割の問題はどの家族にも起こり得る問題ですし、金額が多くなるほど揉めやすくなる問題です。
せっかく築いてきた財産を遺憾なく分けてもらうためにも、家族が揉めないための相続や遺産分割の準備を整えておきましょう。
相続、遺産分割で揉める原因
例えば財産の相続が発生して相続税がかかる場合には問題が発生する大きな原因になります。
そもそも遺産がどのくらいあるのかわからない、どの金融機関の口座にお金が存在しているのかわからないなど遺族が遺産の存在についてきちんと確認もできない状況では相続税の申告を行うことすら難しくなります。
遺産の存在がわかっていた場合でも、誰が何を、どんな割合で分割するのかをわかっていなければ相続税を申告することもできません。
時間がかかっているうちに相続税の申告期限を過ぎてしまい、相続税と更に延納金を付加して支払う必要が出てきます。
相続、遺産分割の準備について
このような状況を避けるために必要なことは、自分の死後に残される家族に対して財産リストを作成しておくと良いです。
財産には不動産や現金などの資産以外に、借入金などの債務も含まれます。
また、非課税財産として国に寄付した財産も含まれることになりますので、それぞれをしっかりとわかるように記載しておきましょう。
遺産となる財産を全て記載しておくことで、自分が家族のために残せる財産はこのくらいあるのかと客観的に把握することもできます。
全ての財産を洗い出した結果、相続税が発生することになるのか、相続税がかからないのかが判明します。
相続税がかかる、かからないに関わらず、相続人が複数存在していると遺産分割の際に揉め事に発展する可能性があります。
例え少ない財産だから問題ないと自分が考えていたとしても、残されてしまう家族にとっては大問題に発展する場合があるのではっきりと遺産分割についても考えておくことが大切なのです。
例えば残される家族が自分の妻、息子、娘という家族構成だった場合、法的には3人にそれぞれ遺産分割の権利を得ることになります。
このうち息子は自分の母親のために遺産を使ってもらいたいので放棄したいと考えていたのに、娘はもらえるものなら受け取りたいという意思を表明した場合に揉め事に発展する可能性があるのです。
お金が絡んでしまうと些細な意見の食い違いから、大きな問題へと発展することになるもので、どんなに信頼関係があった人の間でも大きな亀裂が入る可能性もあるのです。
このような事態に発展させないためにも、法的に有効な遺言書を作成しておくことをおすすめします。