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粗食は間違いだった?

日本人は食の欧米化によって生活習慣病のリスクが高くなって様々な病気を引き起こす可能性が高くなるとも言われています。
若い頃には肉が大好きで、頻繁に肉を食べていたという方も年齢を重ねると共に肉を控えるようになって粗食をするようになったという方も多いはずです。
これは生活習慣病を引き起こす原因が肉の過剰摂取や脂質の摂り過ぎであると国の栄養指導が打ち出されたことにより、多くの人に粗食が健康的に生活するために必要なことだという認識が広まったと考えられています。

しかし、実際のところはこのような認識には間違いがあると言われており、アメリカの研究結果では高齢者は積極的に良質なタンパク質を補うためにも肉を食べることが必要だとされています。
果たして、高齢者だからこそ肉を食べるべきだと言われる理由とは何なのか確認してみましょう。

タンパク質が必要な理由

年齢を重ねるほど少しずつ体の衰えを実感し始めますが、特に筋肉量が低下することが年齢を感じさせる原因になると言われています。
若い頃は筋肉質だったという方も、いつの間にか筋肉が落ちて若い頃の姿とはまるっきり異なる状態になったという方も多いです。
単純に体質が変わったという問題ではなく、運動量が低下したため筋肉が使われなくなって筋力が落ちたと考えることができます。

適度な筋力を維持するためには、その材料となるタンパク質を補うことが大切だと言われています。
年齢を重ねるほどタンパク質が必要と言われる理由は、筋肉量を維持するためだと言えます。

動物性と植物性の違い

タンパク質は肉類だけでなく、大豆製品といった豆類などの植物にもたくさん存在しています。
動物性タンパク質を補うよりも、植物性タンパク質を補給した方が良いと考えている方も多いことから、積極的に大豆製品などを食べているという方も多いはずです。
以前アメリカで行われたフラミンガム研究という有名な疫学研究で、筋肉量を維持するために必要なタンパク質の量が算出されていますが、その結果によると男性は約85g、女性は約75gと言われています。
研究結果の中で動物性タンパク質と植物性タンパク質を多く摂取している人をそれぞれ確認したところ、植物性タンパク質を多く摂取していた人達は男女ともに筋肉量の維持にはあまり関連していなかったそうです。

シニア世代は栄養失調状態

年齢を重ねると肉食は良くないという認識が広まっているため、現在の70歳以上の5人に1人は栄養失調状態だと言われています。
特に肉を控えていることでタンパク質不足が問題視されていることから、積極的に良いタンパク質を補うことが重要だとされています。
もちろん肉ばかりでなく、魚や大豆製品などからタンパク質をバランスよく補給することが大切です。

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