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淹れ方を変えるだけで変わる!

日本人にとってお茶はホッと一息つくリラックス効果だけでなく、水分補給にも役立つ欠かせない存在です。
毎日のようにお茶を飲んでいるという方も多いですが、お茶には適温が存在していることをご存知でしょうか?
単純に飲みやすいという温度ではなく、温度によって効能も変わると言われています。
60度で入れると虫歯予防にもなると言われている、温度で違うお茶の効能についてご紹介します。

80度以上の場合

熱々にお湯を沸かした状態の80度以上でお茶を淹れた場合にはカフェインとカテキンの量が増えると言われています。
苦味を感じやすいカフェインと、渋みを感じやすいカテキンの成分がよく抽出されるのが80度以上の高い温度の場合だとされています。

お茶は苦味や渋みを感じたくらいが美味しいと考えている方は熱々のお湯を使ったお茶をいつも飲んでいると思われますが、寝る前にお茶を飲むと眠れなくなるという場合はカフェインが多く抽出されているからだと考えることができます。
寝る前にリラックスするためにお茶を飲んでいるという方は、沸かしたばかりのお湯を使うのは避けた方が良いでしょう。

60度の場合

お湯の温度をぬるめの60度まで冷ましてからお茶を淹れると、虫歯予防になると言われています。
この説は静岡工業技術研究所が発表したもので、人間に存在している常在菌や虫歯菌、歯周病菌を混ぜたものをお茶と同じ濃度に調整したカフェイン溶液に入れて生存率を確認したそうです。
すると、体に必要とされる常在菌は約8割残ったのに対して、虫歯菌や歯周病菌は約4割しか生存できなかったという結果が出ました。
この実験によりお茶は虫歯菌と歯周病菌だけを減らす効果が期待できるとわかったのです。

同様の実験を50度以下の温度に下げたところ虫歯菌や歯周病菌の死滅率が下がってしまったので、60度くらいがちょうどよい温かさになると判断できました。
口に含むのもちょうどよい温度なので、虫歯予防を兼ねてお茶を楽しみたいという時には60度という温度を目安にすると良いでしょう。

ぬるめの温度はお茶も美味しくなる

お茶の産地ではぬるめのお湯を使って淹れるのが常識とされていますが、これはお茶の旨味成分であるテアニンというアミノ酸の一種が抽出されやすいからなのです。
熱々の温度で淹れるとカフェインやカテキンが多く抽出されるため渋みや苦味が増して飲みにくいと感じる方も多いです。
温度に応じてそれぞれ期待できる効能が異なるため、目的に応じて温度を変えてみると良いでしょう。

沸かしたばかりのお湯が冷めるのを待っていられないという場合には、器に何度か移し替えて温度を下げる方法があります。
沸騰しているお湯をポットに移すと90度に、更に急須に入れると80度まで下がるというようになります。

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