快適で安全に過ごすために
年齢とともに足腰が弱ってくると住み慣れているはずの自宅でも危険を伴うことがあるものです。
例えばほんの少しの段差でもつまずいてしまい、転倒して骨を折ってしまうという事例はよくあることです。
高齢者にとって骨折は直接命に関わるような事ではなくても、骨折が原因で思うように体が動かなくなって体力を奪い、結果的には衰弱していくことになって問題に発展しかねません。
このような事故を未然に防ぐという意味でも、適材適所に応じたリフォームを行うのが望ましいと言われています。
ここでは日々の暮らしを快適にするためのシニア層に合わせたリフォームについて解説します。
リフォームをする箇所について
そろそろ自分の年だから家のリフォームをしようかと考える方もいますが、果たしてどこまでリフォームが必要になるのかを考えておくことが大切です。
予算に応じてはリフォームの限界がありますし、場合によっては必要な箇所まで改修できなかったという事態にもなりかねません。
例えば二階建ての一戸建てにお住まいの方がリフォームを検討している場合、階段の段差が高いから少し低い段差に変えようと考えていても、普段はほとんど二階に行く機会がないのであればあまり必要なりフォームとはいえません。
まずは必要な部分を再優先に考えたリフォームを検討することが大切です。
再優先させたいリフォーム
ある程度リフォームにかける予算は決まっているという場合は、再優先するべき部分のリフォームを考えるようにしてください。
例えば足腰が弱ってきたのでリフォームをしたいと考えている方は、トイレやお風呂場のリフォームを検討してください。
トイレが和式の場合は用を足すのが難しくなるため洋式トイレに変えて、立ち上がりやすくするために手すりを付けるという工夫も必要になります。
お風呂場の場合は床が滑りやすくて転倒する可能性が高いタイル張りから、滑りにくい床になっているユニットバスに変えるという方法もあります。
車いすで移動するという場合には床の段差を無くすリフォームが必要になるなど、状況に応じた改修工事を行うことになります。
玄関から家の中に移動する際には段差があったままでは車いすでの移動が難しいため、スロープを付けるなどの工夫が必要です。
このように家族にとってどのようなリフォームを行うべきなのかを時間をかけて検討する必要があります。
あれもこれもとリフォームしたい箇所をあげていくとあっという間に予算オーバーになるため、リフォームを行う工務店などに依頼して用意できる予算と再優先させたい箇所を伝えて見積もりをしてもらいましょう。
できるだけ低予算でリフォームをしたいという場合には自分達でリフォームを行うこともできますので、家族の協力を得ながら実践してみましょう。
